ニュース&トピックス

HOMEニュース&トピックス > 代表理事組合長(就任・退任)

代表理事組合長 就任にあたり


上川中央農業協同組合
代表理事組合長
大 村 正 利

 令和3年4月5日開催の第13回通常総会において、当組合第6期役員の理事として承認いただき、同日開催の第1回臨時理事会に於きまして、前野口組合長の後任に選任され上川中央農業協同組合の第3代の代表理事組合長に就任する事となりました。その責任の重さに身の引き締まる思いです。
 もとより、力不足、知識不足の身でありますので組合員の皆様をはじめ役職員の方々、地域の方々、各関係機関の方々より、ご指導ご鞭撻賜りながら努めて参る所存でございますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 現在何よりも危惧されるのは昨年から全世界に混乱を巻き起こし、未だ終息が見通せない新型コロナウィルス感染症問題です。経済活動状況や社会構造に変化をもたらし、様々な業種業界にダメージを与えております。
 我々の基幹産業である農業分野におきましても需要の変化、特に米については需給バランスの変化により、豊穣を願うはずの今秋に向けて不安材料が取りざたされておりますが、生産現場とも状況認識を共有しご理解ご協力頂きながら対応して行かねばなりません。
 愛別町は国営緊急農地再編事業の真っ最中であり、新技術の導入や、効率的な農業生産活動に向けて歩みを更に強めて行かねばならない時です。多様化する組合員ニーズにしっかり対応し、求められる事業推進を目指して参りたいと考えます。
 また、組織を取り巻く環境にも課題が投げかけられております。改正農協法施行から5年が経過し、更なる自己改革も求められる中、より健全な組織運営を目指し、組合員の皆様からより多くの御意見ご提案を頂きながら、意思の結集を図ります。
 様々な課題を乗り越えるべく、役職員一丸となって持続可能な開発的目標に向かって、信頼と評価を頂ける農協事業の展開のため努力致します。
 組合員の皆様にはより一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして、乱筆になりましたが就任の御挨拶と致します。

     


代表理事組合長 退任にあたり


上川中央農業協同組合
代表理事組合長
野  口   昇

 代表理事組合長を退任するにあたり御挨拶申し上げます。九年間の在籍でした。この間いろいろな角度から叱咤激励を頂きました。
 総べての組合員の皆様、実働部隊の先頭に立って日夜励んでくれた職員、そして両脇を支えるように補佐してくれた同志である理事監事の皆様、衷心より感謝致します。
 走馬灯のようにと云う喩は真実で、振り返れば月日は夢のように過ぎてしまっていました。東京日比谷公会堂でのTPP(環太平洋経済連携協定)締結反対集会へ何度も参加しました。当時の農林大臣の鉢巻き姿で「国益を死守する」という演説、結果を知る今となっては空しいものとして今も心に残っています。
 しかし同時に会場に集まった農業関係者同志の連帯の熱波も忘れることはできません。雨模様で始まった反対集会が大雨となり、背広上下が濡れ鼠のようになった記憶もあります。その後も欧州とのEPA(経済連携協定)が締結されました。従来の視点を置換する時代を迎えていることは間違いありません。
 サハリンで開催された北海道物産展へも参加しました。近隣の農協も視察研修で同じ船旅でした。小袋詰めした米の店頭販売、少量故に完売です。しかしサハリンの街を歩いてみて改めて思うのは食文化の大きな違いでした。
 最終日の懇親会は日本食の店でした。日本人の集団席の隣にはサハリンの人々が料理を愉しんでいました。しかしそれはあくまでも一握りの富裕層であり、市場として開拓して行くには長い道程が待ち受けているのが現実でした。酸っぱ味の黒パン文化が日常であることを再認識させられました。「食は文化なり、そして歴史なり」それが走馬灯のように過ぎ去った多くの街を訪ねての想いでした。
 農協運営全般に亘って、これからは厳しい時代が到来すると予想されます。組合員数・農家戸数の減少はすでに始まっています。それぞれのJAが最良と思われる道を探って行くと思います。どうぞそう言う世の中の動きも感じながら、自分達の組織を強固なものとして造成されることを期待いたします。
 そのことが即ち組合員の皆様や地域の幸福を守ることに通じると思います。成し得なかったことを他者に願うしか出来ません。
 後任者に対しましても同様のご指導ご鞭撻を贈りますようお願い申し上げます。
 総ての皆様に感謝申し上げ、又総ての皆様のご健勝を心より祈念して駄筆を閉じます。
 ありがとうございました。